女性不妊 30代で元気不足OLの体外受精

横浜市内の方ですが藤沢市にある当鍼灸院へわざわざ来院してくださいました。30代後半の女性は不妊治療に相談に来られるもっとも多い年齢層です。

お子様ご希望のOLさん

Aさんはは37歳(当時)の会社員の方です。2歳上のご主人と6年前にご結婚され当初からお子様をご希望されていました。ただお仕事をされているので本格的に考えはじめたのはここ1~2年くらいだそうです。身長が167センチとスラッとしているのですがBMI値が18.6と,もう少しお肉が付いていてもいいかなぁです。妊娠を希望される場合BMI値は20前後から24くらいまでの間がよい感じがします。
ご結婚当初に産婦人科医院で検査を受けていたのですが,その時は問題なしでタイミング法をされていました。しかし半年ほどでやめてしまったそうです。しばらくして1年前に大学病院の産婦人科で片側の卵巣嚢腫を手術されています。そのため手術された側からは排卵しなくなっていました。

不妊治療スタート

手術後2か月くらい経過してからタイミング法で不妊治療をスタートしています。術後から2か月とは早いなと思いましたが,片側だけなので大丈夫だったようです。その後タイミング法で2周期,人工授精を3回試みたのですが,残念なことに授からず体外受精にステップアップすることになりました。

体外受精にステップアップ

手術から11か月後,その間にタイミング法や人工授精をされてからなので順調なステップアップのようです。自己注射をしながらロング法での卵巣刺激となりました。ロング法のよいところは採卵数は決して多くはないのですが良質な卵子を得ることができるのです。ただしこの採卵方法は卵巣予備機能がよくないとしないので,Aさんの卵巣は比較的良い状態なのでしょう。結果4つの受精卵を得ることができ,一つをこの周期で新鮮胚移植し残りの3つは分割胚の状態で凍結することになりました。そして移植したのですが判定は(-),1回目の移植は残念な結果となりました。

プラス「不妊鍼灸」

当鍼灸院にいらした時は2回目の移植の直前でした。なかなかいらっしゃることが大変なようなので移植直後など大事なポイントで施術していくことが主になります。
Aさんのご希望は…
「下半身ののぼせと冷え,着床ができるからだ作りがしたい」

普段気をつけられていることは…

  • コーヒーをやめた
  • 冷やさないように工夫している
  • マカ,葉酸,鉄のサプリを服用している

体調面を伺うと…

  • 月経前は…
    集中力の低下
    眠くなる
    イライラする
  • 月経中は…
    1週間ぐらい続く
    たまに月経痛
    経血は初日褐色,2日目以降は鮮血,最後は暗色,たまに塊りがある
    月経周期は28日とほぼ安定

とくに気になるようなところはなく「妊娠できないのは年齢のせい」といわれそうですが

  • 卵巣嚢腫の手術歴があるが片方だけなので卵巣の機能と排卵に関しては問題なさそう
  •  冷えのぼせは体内のエネルギーや血液がまんべんなく循環していないときに多い。例えば腰やおしりにコリがあると下半身に行かず上半身に集まってしまう。
  •  たぶんカフェインが気になるのだろうが妊娠前ならコーヒーはOKなのでは。適量のカフェイン摂取はリラックス効果,血流を上げる効果が考えられる(適量とは?と聞かれると正解が難しい)
  • からだを冷やさないように気を付けるのはよいこと
  • 葉酸は胎児の二分脊椎を予防するので妊娠して3か月を過ぎるまで服用するのがよい
  •  月経前の症状は子宮というよりは脳に関する症状を訴えている。子宮に血液が集められているので,脳に送られる分が不足していると考えられる。仕事が忙しいようなのでからだのエネルギーや血液がもともと消耗してしまっているのか
  • 月経が1週間続くのは年齢を考えるとよいと思う。普通はだんだん短くなる
  •  月経は妊娠が成立しなかった場合,古い子宮内膜を血液とともに溶かしはがして子宮をリセットする。月経痛はあってあたり前なので軽いということは子宮内膜があまり厚くならないのか
  •  経血が茶色いのは膣の中で血液が酸化してそういうふうになる。病気が考えられなければ自然なこと。ただ経血を排出させる力が弱っている時もあり得る(これもからだのエネルギー不足)。またクロミッドの連続服用後や体外受精移植で陰性だった次の月経のときになる方もたまに見受けられます…あまり気にしすぎるなということです

Aさんの場合もう少し詳しくみなくてはいけないのですが,エネルギーや血液の不足と思われることが感じられます。これは胃腸などがもともと弱くて食事からエネルギーや血液になる栄養補給がうまくいっていないのか,あるいは補給はうまくいっているが日常や仕事などのことで消耗する量のほうが上回ってしまっていることが考えられます。

機能的な不妊症の場合,原因がわからずあたふたしてしまうこともありますが体調管理がうまくできていない方も多くAさんも含まれると思います。

転院

この後病院の治療をすすめながら鍼灸を受けられることになりました。ところが大学病院から高度生殖医療を施しているクリニックに転院されました。転院の理由はなかなか結果が得られないことと試してみたい治療法が大学病院にはなかったからです。

大学病院は教育機関でもあるので土日や祝日は休みである時もあり,学会への出席などDr.の都合にあわせなくてはならないときがあります。女性の月経周期は自分の都合でコントロールすることはできないのでピルなどで調整することもあります。

さてAさんは無事お子様を授かることができたでしょうか。

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